2016年3月第114号|3|寄付をする側、される側の「ふるさと納税」について|

新聞あさひで、「ふるさと納税」について掲載してきましたが、実質2,000円の負担で、各自治体の特産品等が寄付の見返りに頂けるというふるさと納税。しかし、最近の自治体HP等の「ふるさと納税」特集を見ると、どこかのデパートの物産展なのか町おこしイベントなのか、見間違えてしまう程である。

税金の話をすると「ふるさと納税」をした場合には、その人の所得にもよるが、一定の計算で所得税および住民税が減額されます。

例えば、年収500万円、夫婦(奥様は専業主婦)で小学生のお子さんが2人の場合で、ふるさと納税を5万円すると、所得税と住民税で合計4万8千円減税されます。そして、寄付した自治体から特産品が送られてきます。

【ふるさと納税のポイント】

①確定申告をしなければ、所得税および住民税の減税は受けられません。ただし、ワンストップ特例(注)は確定申告不要です。(注)ワンストップ特例とは、給与所得者で、寄付する自治体数が5団体以下の場合は、確定申告は不要という制度です。ただし、寄付した自治体ごとに申請書の提出は必要です。

②さらに医療費控除等のため確定申告をする人は、ワンストップ特例は適用されないので、確定申告で、ふるさと納税の申告をしなければ所得税および住民税の減額はありません。

③各人の所得金額等によって、ふるさと納税をしても減額される所得税および住民税の限度があります。多額の寄付をしたからといって、寄付金額-2,000円の全額が減額されるとは限りません。

④自分の出身地や現在の居住地に関係なく、各自治体に寄付できます。

⑤自治体からの特産品等は、個人の一時所得になり、
申告が必要な場合も生じてきます。

ふるさと納税をした個人は、税制のメリットを享受でき、その自治体の特産品等も受取れます。しかし、その一方で自治体は、「わが町に寄付してほしい」と特産品競争が過熱し過ぎている面もあり、頑張っている自治体を応援する趣旨で始まった「ふるさと納税」が、いつの間にか「豪華な特産品」をゲットするための制度になってしまっている状態です。応援される側が、特産品を豪華にして応援する側になっている自治体もあり、本末転倒です。
また、豪華な特典ゆえに、自治体や特産品を提供する業者が赤字になる例もあり、ある自治体では、寄付額では元が取れない状態。地元業者は身を削って対応したそうです。
平成28年もふるさと納税制度は続きます。ちなみに、平成28年度の税制改正では、企業版の「ふるさと納税制度」も出来る見通しです。

「ふるさと納税」の不明点は、各担当者までご相談下さい。

お困りごとがございましたら、いつでもお気軽にご相談下さい。
 TEL 04-7166-4153 税理士法人あさひ会計

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