2016年3月第114号|4-1|あきない遠眼鏡(とおめがね)~税の原則に帰ろう|

1月30日、「滞納整理・差押えに関する交流集会」に参加し、浦野先生の消費税に関する報告を聞きました。浦野先生は私からすれば「税金の闘士」=ハードパンチャーで、原則的・非妥協的な方ですが、ともすれば現実の中で目が曇る自分を反省するには最適の話をしてくれます。この日も、とりわけ目新しい話をされたわけでもなかったのですがスッキリした気持ちにしてくれました。
消費税導入から27年たってようやく政権側が消費税の逆進性(低所得者により過酷な性質)を、議論のまな板に載せるようになりました。今年問題になった「軽減税率」の問題(議論の中味は軽減税率ともいえないものでしたが)は、まさに消費税の逆進性からくる議論でした。
しかし、いくら逆進性を論じても最後は国に金がないという理由で消費税増税を押し通そうとしています。浦野先生の講義でシャッフルされた私の頭は、いま「応能負担の原則」に向かっています。「能力に応じて納めよ」です。消費税導入以来の税の軌跡は、見事に法人税所得税の減額に裏打ちされていて、それを可能にしてきたのは税率の軽減と税の累進性の緩和です。わかりやすくいえば「勝ったものが払え」「持ってるものが払え」の原則です。本来税とはそのようなものだったし、そうであってこそ所得の再分配が行われて、社会が持続していく保証がうまれるのです。 持てる者が減税の恩恵を受け、多数者はどんどん貧困化を極めていく世の中のあり方に将来性はありません。
年末に読んだ下流老人という本の本当の恐ろしさは、年金も払えない、結婚もできない若者を再生産している社会が20年後30年後に何に直面するかというところにありました。
私の、取引先の社長は、「何で銀行が私より少ない税金しか払わないんだ?」「なんでトヨタが海外に売れば売るほど消費税が戻るんだ」と私のせいであるかのように抗議をされるのですが?

税経センターグループ 顧問 新山 晴美

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