2016年11月第122号|3|事業承継を考える|

最近、お客様と話をしていると後継者をどうするか悩んでいる方が非常に多くいらっしゃいます。帝国データバンクの調査によると、中小企業の3分の2は後継者が決まっていないそうですから、当然といえば当然ですが、それにしても多いと感じています。事業承継を考える場合には、①親族、②役員・社員、③清算・廃業、④第三者(M&A)などから選択することとなりますが、M&Aについては「身売り」、「ハゲタカ」等、好ましくない印象を受けるとおっしゃるお客様がほとんどでした。
しかしながら、M&Aは、後継者不在に頭を抱えるオーナー経営者様の問題を解決するための、有力な選択肢のひとつなのです。オーナー経営者様が60代、70代へと年齢を重ねるにつれて、オーナー経営者様の事業承継が意外に大きな課題であることに気が付かされることとなります。 以下に、事業承継の出口、それぞれの選択肢について整理いたしました。

①の場合、息子様もしくは娘婿様等の候補者様がいたとしても「果たして本人が事業を継ぎたいと考えているのか(候補者様のやりたい事業とオーナー経営者様の事業とが噛み合わないケース)」、「経営者としての能力はあるか(不況の中での経営は決して簡単ではありません)」等を冷静に考える必要があります。

②の場合、承継者は容易に見つかる可能性が高いと思います。その際には「社員に自社株を買い取るだけの資金的な裏付けがあるか」、「社員及びその家族に借入金の個人保証を受け継ぐ意思があるか、さらに金融機関が個人保証の変更を認めてくれるか」等を検討する必要があります。

③の場合、「無理に承継する必要はないし、会社を清算・廃業すればいい」と考えているオーナー経営者様もいますが、会社資産を全て売却しても借入金を全額返済できない中小企業が多いのが現実です。何十年も頑張ってきたにも関わらず、借入金が残る場合には個人資産も奪われてしまうケースも少なくありません。そしてオーナー経営者様として一番のネックになるのが従業員様の解雇です。この厳しい経済環境の中、再就職先を探すことは従業員様にとって非常に困難と言えるでしょう。

④の場合、創業者様として何十年もかけて作り上げてきた事業を第三者に譲り、次世代様へ承継、発展させてもらう方法です。ここで一つ安心して頂きたいことはM&Aでは、株主が変わる以外に見た目では大きな変化を伴わないので、従業員様が非常に安心されるという点です。また、社名も既存のままを維持するケースも多く見られます。更に、大きな資本の傘下に入ることで、より強力な販売リソースや安価な仕入先を確保することにより、単独での成長が大きく見込めます。

このように、事業承継についての選択肢を比較してみると、「④第三者(M&A)」の選択が合理的かつ有効で有利な選択肢のひとつであることにお気付きのことと思います。但し、これにはふさわしいパートナーが見つかればと言う条件がつきます。
このたび、税経センターグループが所属している日本M&A協会で共催をさせて頂き、株式会社日本M&AセンターがM&Aセミナーを開催致します。実際に「④第三者」を事業承継の出口として選択され、友好的なM&Aを実現した元オーナー経営者である北折様にご講演を頂きます。申込案内は、前月の新聞あさひに同封させて頂きました。
現在のところ、M&Aに関心が無いかもしれませんが、事業承継を考えていく上で非常に役立つ話が満載となっております。ぜひ足を運んでみて頂ければと存じます。

「事業承継計画」「事業承継診断」「経営改善」などのご相談は
あさひ未来経営パートナーズ㈱ 04-7166-5551  担当 折原

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