2017年11月第134号|4-1|あきない遠眼鏡~人不足の後は?~|

今さら言うまでもないことだが、日本は深刻な人手不足に陥っています。私のメインの仕事は、「人を扱う」分野で企業にアドバイスをしていくことですが、お客様のところには連続してハリケーンが来ているような状況です。同業との人の取り合いにとどまらず、異業種間での人の大移動も始まっています。
どこから人を探してくるかという話で、これまで就職戦線で疎外されがちだった人たちに目を向けられるようになりましたが、それでも足りません。
目先の賃金を始めとする労働条件を改善すれば済むという状況でもなく、企業がやり残してきた諸問題(とくにコンプライアンス)のつけに苦しんだり、人を育てられない企業の文化をどう変えるかという10年単位の問題にぶつかったり、組織として未熟な会社を改造できるかという問題になるのですが、そうなるとそもそも「会社のそもそもを変えなければ」という話になり、問題は再び水面下に潜ってしまいます。
そんな毎日の中で、「人余りの時代」をほのめかす情報が散見されるようになり、日々、人不足と格闘する私の頭の中は混乱の極に達します。
一例をあげれば、「銀行はもはや銀行らしいことをやっていては生き残れない」というような記事に出会うのです。まあマイナス金利などというのもそうだし、企業が金を借りなくなっているというのもそうだが、そもそも金を貸して利ざやを稼ぐなどという発想が陳腐になっているし、金を貸すにしても預かるにしてもAIでマンパワーが、いらなくなってくるというのです。
ようやく私の頭がAI(人口知能)というものにつながってきたわけですが、我々が普段見ているカウンターの向こうの人が忙しく立ち働く風景はもう見られなくなるぞという話らしいのです。
銀行で要らなくなった人たちは、じゃあ、人手不足の建設、運輸、介護などに回るのか?そうもいかないだろう。
お客様に「新山さん、士業は危ないよ」と言われる昨今です。
人手不足の時代のあとにどんな時代が来るのか、またまた頭が忙しく動き出します。
「えーっ、『そんな時代まで仕事をしている気か』ですって?」

税経センターグループ 顧問 新山 晴美

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