2018年2月第137号|2|<遺言書作成のススメ>

遺言の種類としては、3種類の普通方式と4種類の特別方式があります。特別方式の遺言は、死亡の危急に迫った者がするときや船舶中の者がするとき等のものなので、ほとんど利用することはありません。普通方式も3種類ありますが、その中でも通常作成するのは自筆証書遺言または公正証書遺言です。今回は、自筆証書遺言についてご説明します。
公正証書遺言と比べた自筆証書遺言のメリットは、①誰にも知られずにいつでも書けること、②費用がかからないことです。デメリットは、①形式や内容に不備があると遺言が無効になってしまうこと、②偽造や紛失の恐れがあること、③相続人の間で争いになりやすいこと、④相続発生後に家庭裁判所で検認手続が必要になることです。
自筆証書遺言の要件は、①遺言者が全文、日付、氏名を自書し、②押印しなければならないことです。自書が求められる理由は、筆跡により本人が書いたものであることが確定でき、それ自体で遺言が遺言者の真意の出たことを保証できるからです。「自書」なのでコピーやワープロによるものは認められません。
また、書き間違えた場合には訂正する方法があります。これを守らないと訂正が認められませんので、訂正箇所が多くなってしまった場合は、書き直した方がよいかもしれません。
自筆証書遺言は相続発生後にも注意が必要です。相続発生後、家庭裁判所で遺言書の検認手続が必要ですが、その検認手続前に、時々、封印された遺言書を開封してしまう方がいます。しかし、家庭裁判所外で開封した場合には五万円以下の過料になります。
遺言書の目的は、遺言者自身の最後の思い(遺志)をきちんと遺すことだと考えますので、自筆証書遺言の作成をお考えの方は、一度専門家に相談してからの方がよいですね。

先日、新聞やインターネットで、民法の相続分野の改正について、法務大臣の諮問機関である法制審議会の民法部会が要綱案をまとめ、1月22日召集の通常国会に提出する方針と掲載されていました。その要綱案には、遺言をめぐるトラブルを防ぐ仕組みとして、自筆証書遺言の保管方法や検認方法の改正も含まれているとのことです。法案が提出・成立等したら改めてお知らせしたいと思います。

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