2018年4月第139号|1|「合法不祥事」|

行政システムの根幹にかかわる不祥事が起きた。言わずと知れた財務省内における公文書改ざん問題だ。この改ざんで誰もが思いつくのが公文書偽造罪という犯罪。刑法155条に定められる懲役1年以上10年以下のかなり重い罪だ。しかしこの犯罪は公文書の作成権限のない者を対象とし、作成権限のある公務員は対象としていないらしい。確かに作成権限のある公務員が公文書を改ざんするなどとは誰も想定していないし、それだけは絶対あってはならないことのはずだ。民間企業においてもデータの改ざんなる不祥事が度々起きるが、それらの企業は信用失墜による業績悪化、場合によっては倒産という大きなペナルティを受けることになる。官庁の中の官庁と呼ばれる財務省のこの不祥事が財務省にとどまらず行政全体に対する国民の不信感をどれほど大きくするか政府も官僚も深刻に捉えなければならない。何よりこの問題が発覚する前に総選挙が行われてしまったことを考えると日本の民主主義が崩壊していると考えるべきであろう。

税経センターグループ 代表 栗山隆史

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