2018年5月第140号|2|所得拡大促進税制に関する改正内容

日本経済の景気回復が続いている。景気回復は2020年の東京五輪まで続き、戦後最長期間を更新する見通しだと報道されています。しかし、賃上げが思うように進まず格差が拡大している中で、実体経済では思うように景気は回復していません。それを証明するかのように税制改正では賃上げを実現させるため、毎年のように所得拡大促進税制の改正が行なわれています。今回はその所得拡大促進税制の改正の内容をご紹介いたします。
以下は資本金1億円以下の青色申告の中小企業のケースになります。

(1) 平成29年3月31日までに開始した事業年度

国内雇用者に支給する給与等の額について、次の要件全てを満たすときはその雇用者給与等増加額の10%相当額を法人税額から控除(法人税額の20%が控除限度)。
① (雇用者給与(※1)-基準年度(※2)の雇用者給与)÷基準年度の雇用者給与≧3%
② 雇用者給与が前事業年度以上
③ 雇用者給与の一人当たり平均額が前事業年度を上回っていること
(※1)雇用者給与:雇用者給与等支給額(役員・親族その他一定の者を除く)
(※2)基準年度:平成25年4月1日以後最初に開始する事業年度の直前の事業年度

(2) 平成29年4月1日以後開始事業年度

上記(1)に加えて、下記の要件も満たせば控除額の上乗せがあります。
④ 雇用者給与平均額が前事業年度の雇用者給与平均額に対して2%以上増加した場合
a.雇用者給与-前事業年度の雇用者給与
b.雇用者給与-基準年度の雇用者給与
a.b.いずれか少ない方の12%を上記(1)に上乗せして法人税額から控除

(3) 平成30年4月1日以後開始事業年度

要件を含めて大幅な見直しになります。基準年度方式を廃止して前事業年度のみと比較する方式になりました。法人税額の20%が控除限度であることは上記(1)(2)と変更ありませんが、(3)からは設立1期目の適用がなくなりました。
⑤ 雇用者給与が前事業年度以上で雇用者給与平均額が前事業年度の雇用者給与平均額に対して1.5%以上増加した場合
雇用者給与-前事業年度の雇用者給与の15%を法人税額から控除
⑥ ⑤が2.5%以上増加し、次の⑦か⑧いずれかの要件も満たした場合
⑦ 教育訓練費が前事業年度比10%以上増加した場合
⑧ 経営力向上計画の認定を受け、その計画に従って経営力向上がなされている場合
雇用者給与-前事業年度の雇用者給与の25%を法人税額から控除

詳しくは弊社までお気軽にご相談下さい。
あさひ会計 TEL 04-7166-4153

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