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司法制度改革の一環として、労働問題での紛争に社会保険労務士の関与の道を開く特定社労士制度が、この4月1日からスタートしました。
職場における労働者と使用者の間の紛争は増加の一途にあります。労働基準監督署や労政事務所などへ持ち込まれる「解雇」や「賃金未払」などの案件が、増え続けているのです。従来は労働組合が介在して、団体的労使関係のもとで解決されてきたものが、昨今は直接、行政機関や裁判所に救済を求めるケースが増えているのです。この傾向に対処するために裁判制度としては「労働審判制」(*)が採用され、他方では裁判外の紛争解決制度の拡充が求められてきました。
この裁判外の紛争解決制度の活用に労務問題の専門家である社会保険労務士の職業知識を活用しようと社会保険労務士法の改正が行われ、一定の紛争解決のための代理業務を、一定の条件をクリアした社会保険労務士が行えるようになりました。
従来から、都道府県の個別労働関係紛争の紛争調整委員会におけるあっせん代理業務には道がひらかれていましたが、今回の改正では
(1)男女雇用機会均等法に基づく調停の代理
(2)労働委員会が行う個別労働関係紛争のあっせんの代理
(3)対価が60万円以下の、民間紛争解決機関における紛争解決手続の代理
に対してあらたに社会保険労務士の参加が認められたわけです。
そしてそのための社会保険労務士の条件として、63時間の講習と、試験合格が義務付けられたわけです。
あさひ社労士事務所の3名の社会保険労務士も昨秋の講習と試験にチャレンジし、この3月に全員合格の通知をいただきました。手続を終えて、今後拡充された業務領域に踏み出すことが出来るようになったわけです。
正直いって、今回、開かれた門戸はまだまだ狭い門戸であり、現実の労使紛争を解決するには決して使い勝手がよくはありません。しかし、それは今後の社会保険労務士の活動によって、世間からの信頼を獲得しながら、改善を図っていくべき問題だと考えています。
税経センターグループの顧客の皆様に制度の改定をお知らせし、業務領域が広がったことを報告させていただきます。
なお、労使関係は紛争に至らせない労務管理を行うことの方がはるかに大事です。こちらでも従来に増して、御相談を寄せて下さることを切望いたします。
(*)労働審判制 労働事件を対象として、原則3回の審理で審判を行おうという紛争解決のための簡易裁判(すでに実施されている。)
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