2018年12月第147号|1|「理念なき経営者」|

1999年に倒産寸前の状態にあった日産自動車の社長兼最高経営責任者(CEO)に就任し、見事に同社の再建を成し遂げたカルロス・ゴーンが金融商品取引法違反の疑いで逮捕された。ゴーンが行った経営改革はそれまでの自動車産業を支えてきた下請け、孫請けというシステムを根本から覆し短期間でV字回復を果たしてしまった。瀕死の企業を復活させたことにより株式の時価総額の増加を考えればいくら役員報酬を受け取っても高くはないのかもしれないが、実は報告されていた報酬をはるかに上回る金額を受け取っていたのだ。実にサラリーマンの生涯年収の数倍に相当する金額を毎年受け取り、しかも企業の資金を私的流用していた疑いもあるとは驚くばかりだ。ふと日産自動車の経営理念を探したてみたらビジョンという位置付けで「人々の生活を豊かに」という言葉が掲げられていた。これだけの大企業が個人的な不正行為に気が付かなかったとは考えられない。日産の上層部の中ではビジョンの中の「人々」はゴーンとその家族のことを指していたのかもしれない。

税経センターグループ 代表 栗山隆史

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