2019年1月第148号|6-1|あきない遠眼鏡(とおめがね)~命を支える水が|

水道といえば子供のころに、校舎の入り口にある水道の蛇口に、体をひねって口をつけるようにして腹いっぱい飲んだことを思い出す。
入管保改正の騒ぎの裏で、水道法まで改悪されてしまった。
国会の論戦が一部だけ報道されたが、世界の流れは民営化の失敗から再公営化に向かっている。「海外の水道の動向を調べたのか?」との野党議員の質問に「3例調べた」と政府が回答。(ヒアリング先は現在ヴェオリア社と契約を結んでいるリヨン市やリース市など)。「(パリを始めとする)267の再公営化の事例はなぜ見ない」と批判されてもまともな答弁はない。「水道法の審議の時期になんでフランスの水道会社(ヴェオリア社)の関係者が内閣府の顧問でいるんだ?」。これもまともな答弁ができない。
パリでは1985年に水道事業を民営化した。しかし、2010年に再公営化された。水道料金が1985年から2008年までに174%増加し、水道会社の利益が過少報告されたということもわかっている。これにからんだ民間企業が同国の「ヴェオリア社」と「スエズ社」だ。その片割れヴェオリア社の日本法人の社長が内閣府の委員会の委員になっているという。フランスでの失敗を日本で埋めようというのか?
たまたまこの時期、「日本が売られる」という強烈な本を読んだ。売られるもののひとつに「水」がある。著者は堤未果氏。(幻冬舎新書)腹が立って読み進めるのに支障をきたしたほどだ。真実を知りたい人にはぜひ一読をお勧めしたい。儲かるから手をあげて民営化するのだろう。それは一部大企業の儲けであってツケを払うのは誰だろう。

特定社会保険労務士・行政書士 新山 晴美

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